(三菱)GDIエンジンの省燃費サイクル
筒内ガソリン直接噴射エンジンは、三菱GDIもトヨタD−4も、れっきとしたリーンバーンエンジン である。でも従来のリーンバーンとは、根本的に大きく異なる。一体なにが違うのか?
|
・GDIエンジンの省燃費サイクル
|
型式 4G93−GDI
排気量 1834cc cylinder径/stroke 81.0 x 89.0 燃焼室形状 pentroof + ball_in_piston 圧縮比 12.0 動弁機構 DOHC-4バルブ 使用燃料 無鉛プレミアム 最高出力 150PS/6500rpm 最大トルク 18.2kg-m/5000rpm 燃料噴射圧 高圧50Kgf/cm2 |
GDIエンジン(Gasoline Direct injection)はシリンダー内にガソリンを直接噴射するため、 予め空気だけを吸気しておき、それを圧縮したところで高圧でガソリンを噴射することで、 点火プラグ周辺のみに着火しやすい混合気を集め、シリンダー内の周辺部には極めて混合気の 薄い状態で運転することができるエンジンで、この圧縮工程噴射モードでは従来の理論空燃比14.7や、 既存のリーンバーンエンジンの23〜25を大きく引き離す30〜40という空燃比 (シリンダ内容積全体の平均空燃比)を達成して、この運転モードでの燃料消費率30%削減を実現している。
いままでのリーンバーンエンジンとは違うとはいえ、リーンバーンエンジンの仲間であることには変わりがない。 超省燃費モードでの運転は、ある程度負荷の軽い状態に限定される。
ひとたびアクセルを踏み込めば、吸気工程(ピストンが下降中)にガソリンを噴射し、通常のエンジンと同様の 高出力運転が可能である。さらに、シリンダ内でガソリンを気化させるため、その気化熱で吸気が冷却されるので、 容積効率が向上し、結果として圧縮比12という高圧縮比設計を実現している。
もちろん、このモードでは通常のエンジンと同程度の燃費しか期待できない。
などがあげられる。
Galant/Legnumの1.8L−GDIエンジンは、スロットルバルブは普通のワイヤーリンク のものだ。 空燃比30以上の超希薄燃焼を行うために、スロットルバルブ直前からこれを バイパスして吸気マニホルドに供給する、2個の「リニアソレノイド式エアバイパスバルブ」 が使用されている。
このうち一つはON-OFF制御で、主に圧縮工程噴射モード←→吸気工程噴射モードの切替え時に作動し、 他方はデューティー制御で、アクセルコントロールなどに伴う微妙な開度調整を行う。この「エアバイパスバルブ」という方式そのものは、以前の三菱MVVリーンバーンでも採用されてきた 技術であり、特筆すべき目新しさはないが、市販GDIエンジン1号に採用するにあたっては、 プログラム細部のブラッシュアップに相当苦労したようだ。
事実、96年10月上旬納車のGDI搭載車でエンストが多発し、プログラム変更したROMへ 全て載せ替えたようである。
また、Galant/Legnumの後に発売されたPajero、Diamanteなどに搭載された後発GDIエンジン群は、 コスト的に不利であるとしながらも、「エアバイパスバルブ」方式を取りやめ、トヨタの直噴エンジンD−4 と同様の「電子制御スロットル」を搭載する方式に切り替えている。 この「電子制御スロットル」によれば、ドライバーはよりリニアなアクセル感覚で、滑らかな運転フィール を体得できるようだ。
| Homeへ戻る |